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     杜甫詩

78青年期と李白と遭遇期


 杜甫の詩    78青年期と李白と遭遇期

78青年期と李白と遭遇期 


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 「壮遊」につては番号無視で、「壮遊」のページで解説と説明します。
開元14年726年15歳 五言古詩h278  1 「壮遊」(往者十四五)
開元18年730年19歳 五言古詩h278  2 「壮遊」(性豪業嗜酒)
   ・洛陽の盛り場に出入 
開元19年731年20歳 五言古詩h278  3 「壮遊」(東下姑蘇台)
   ・ 呉越の旅始まる。  
開元21年733年22歳 五言古詩h278  4 壮遊(蒸魚聞匕首) 
   ・ 越州山陰県にある鑑湖、南国の涼しい風に気持ちよさそう。
     南の山間の名勝の?渓(せんけい)に足を延ばす
開元23年735年24歳 五言古詩h278  5 「壮遊」(帰帆払天姥)
   ・ 春、貢挙(こうきょ)を受験し、落第。 落第の際の詩です。
   五言古詩  2 「遊龍門奉先寺」(已従招提遊)
   ・ 洛陽にとどまって、龍門の奉先寺を訪ねている。
     則天武后を模した高さ17mの廬舎那仏(761年に完成)がある。
     五言古詩h278 7 「壮遊」(放蕩斉趙間)
     旅の友は「蘇侯」,「青丘」で狩りをします
開元24年736年25歳 七言律詩 d901361     題張氏隠居二首
   ・ 斉趙に遊ぶ時 張氏の隠れ家に書き付けた詩
杜甫 3 題張氏隠居 25歳の作

開元25年737年26歳
        五言律詩 301 登爰州城楼
   ・ 河南・山東に放浪生活を送っていたころ、爰州都督府司馬の官
     であった父杜閑を訪れた時の詩。
    七言律詩 d366     與任城許主簿游南池
   ・ 任城県主簿の許氏と県城の南にある池に遊んだことを作る。
杜甫 4 與任城許主簿游南池 (青年期の詩)

    七言律詩 d370     封雨書懐走邀許圭簿
   ・ 爰州 任城での作 雨を眺めながらおもうところを書き付けて、
    使いを走らせ許主簿をむかえたことをのべる。
杜甫 5 封雨書懐走邀許圭簿 (青年期の詩)

開元26年738年27歳
  ・三月、唐軍、吐蕃を破る。六月、唐軍、契丹を大いに破る。
開元27年739年28歳   ・ 八月、唐軍、突蕨に大勝す。李林甫、吏部尚書となり、中書令を兼ねる。
開元28年740年29歳  ・ 五穀豊かに稔り、米価は斗二百に満たず、天下、泰平を謳歌す。張九齢・孟浩然死す。
    五言古詩   3. 望嶽(岱宗夫如何)
   ・爰州から北80kmに泰山があり、足を延して「望嶽」を詠んだ。
    詩は杜甫の残された作品の中では初期の名作
開元29年741年30歳    五言律詩  d371     巳上人茅粛
   ・ 巳上人が茅斎に遊んで作った詩である。作地は不明。

   洛陽に帰り、陸渾荘を築く。「おば」が亡くなり、寒食日に遠祖杜預を祭る。妻を迎えた
    五言律詩 10 房兵曹胡馬詩(胡馬大宛名) 
天宝1載742年31歳
    五言律詩   9. 畫鷹(素練風霜起)
   ・ 見事に詩と鷹を描いている。
  李白、会稽より長安に来る。安禄山、平鹿節度使となる。
    五言律詩 d376 過宋員外之問舊莊
    過宋員外之問舊莊  杜甫 11

   ・ 河南省偃師県首陽山の下の荘
    五言律詩   11 夜宴左氏荘(風林繊月落)
     五言古詩 908 假山  
   我が太夫人の堂下に、土を塁ねてに慈竹を植え、この詩を作る。
  假山 杜甫 13

     五言古詩 910  龍門
   ・ 東都(洛陽)にあって竜門に遊んだときの感をのべた作
         龍門 杜甫 14


天宝2載742年31歳
  ・正月、年を改め載とす。賀知章、長安を去り、没。岑參、進士及第。李白、翰林院に出仕す。三月、安禄山、抱陽節度使を兼務。寿王妃楊氏、大兵と号して宮中に召さる。李白、金を賜わりて長安を追わる。
 ■  李白との遭遇。
 李白は酒と豪放な性格のため朝廷を追われ、たまたま通りがかった洛陽で杜甫と出会う。杜甫にとって、運命的な出会いである。
 杜甫は李白を尊敬し、詩を愛した。これ以降の詩は劇的に変化している。李白も、悩み続ける日々を杜甫に救われた。その頃の李白の詩。
    「行路難 三首  李白

天宝3載744年33歳
  五言律排 9 贈李白(二年客東都)  ・ 李白朝廷を辭して梁宋に向かい旅立つ時、杜甫 送別を贈る


天宝4載745年34歳
  五言律詩 d360  重題鄭氏東亭  ・  新安に在る鄭氏の東亨に、再びかきつけた詩。
             重題鄭氏東亭  杜甫18

  ・ 洛陽にあったころの作であろうという。〔原注〕在新安界。
  五言古詩  d277昔遊(昔者与高李)  三人は秋の終わりから冬のはじめにかけて、孟諸沢で狩りの遊びをします。
  五言古詩 12  遣懐(昔我遊宋中) この詩は20年余り後に思い出して作った詩であるが、李白と過ごしたこの年のことを思い出した詩である。 「宋中」(宋州)で遊んだことを詠います。
         遣懐(昔我遊宋中) 杜甫 15

  五言律詩 911  陪李北海宴歴下草時邑人賽庭土輩在坐
   ・  北海太守李畠のお相伴をして歴下の事に宴したことを詠う。
         杜甫 20 陪李北海宴歴下亭

  五言律詩 912  同李太守登歴下古城員外新亭
   ・  李之芳が造った歴下の古城の新字に登って李?が詩に和した詩
         同李太守登?下古城員外新亭 杜甫
  五言律詩 915  鄭附馬宅宴洞中
    鮒馬都尉鄭潜曜の宅にて、洞穴の中で宴したことをのべる。
  ・ 八月、大兵を貴妃とし、その三姉、第宅を賜わる。
       鄭?馬宅宴洞中 杜甫

    五言律詩  925冬日有懐李白    ・ 李白と別れ、冬の日に李白をおもって作った詩である。冬、杜甫がすでに長安に帰って後の作、
    李白は時に江南に在った。翌年の春、更に李白にあてて書く。
  ・ 李白、山東に在り、冬、江東に去る。

天宝5載746年35歳
    五言律詩 11 春日憶李白(白也詩無敵)   ・ 李白と別れて長安に上った直後の春、江南にいる李白に送った。

    七言歌行 926 送公巣父謝病帰遊江東、兼呈李白
   ・  孔巣で父が病気になり官をやめてかえる。これから江南の方へ
     でかけるのを送り、同時に李白に贈るために此の詩を作った。
    ・ 李白が杜甫との別れに歌った歌2首がある。
      李白と杜甫の別れ
      沙邱城下寄杜甫
     天宝五載春、杜甫が長安にかえって以後の作。
    五言古詩 d357 贈特進汝陽王二十韻 
   ・ 特進の位にある汝陽王李礎に贈った詩である。

    七言歌行  10 飲中八仙歌
    七言絶句 302 贈李白(秋来相顧尚飄蓬)
   ・ 二度の秋を過ごした李白と別れる。父から長安に来るよう指示。
    五言古詩 d1009  今夕行(自齊趙西歸至咸陽作)





李白と別離仕官叶う期  につづく


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